小学生の時、私は足をけがしたことがありました。何回か病院へ通っていましたが、母が一銭もお金を払っていないことに気が付きました。母にきくと、「中学校を卒業するまでは医療費は無料なんだよ。」と教えてくれました。その時はあまり深く考えていませんでした。でも、税についての授業を受けた時、あの時の医療費は税金によって支払われていたことを知りました。
　税金というと、お金をとられるという悪いイメージを持ってしまいがちです。この四月からは、五パーセントだった消費税も八パーセントに上がりました。百円ショップに行くと、今までより三円余分に支払わなければいけなくなり、私自身もあまり良いイメージを持っていませんでした。しかし医療費が税金で支払われていることを知った時、税金のイメージが変わりました。「私たちの命や生活は、税金によって守られている。税金は私たちの生活になくてはならないものだ。」という考えに変わりました。
　普段、私が学校で使っている教科書は、すべて税金によって支払われています。私たちが出したゴミは、定期的にゴミ収集車によって回収され、きれいな街並みが保たれています。台風や地震などの災害で、道路や山がくずれた時も、もと通りに整備されます。他にも水道をひねれば飲める安全な水、きれいに舗装され、思いっきり走れる安全な道路。税金によって私たちの安全で快適な生活は守られています。
　この作文を書いていて、ふと思ったことがあります。「税金とは国民の思いやりの心がないとできない制度なのではないか。私たちは、税金という名の思いやりの心によって、税金を納めている多くの国民によって守られている。」そう思いました。
　私も大人になったら払うことになる税金。私たちを見守り、支えている税金。そして、たくさんの人を助ける税金。いつか、私も税金によってたくさんの人を守れたらいいと思います。そして、少しでも税金を払うことへの関心を持ち、責任感を感じ、社会に貢献できるように、自分のできることを少しずつでもやっていきたいと思います。