私は生後2週間ごろ、お腹がバレーボールの様にパンパンに膨らみ、約5000人に1人の発生率と言われるヒルシュスプリング病の疑いで、緊急入院。救急車での転院、転院先の病院での長期入院を余儀なくされた。退院後も様々な検査や、投薬治療、定期的な通院が3歳を過ぎるまで続いた。母によると、その時、家族全員、私を心配し不安で精神的、体力的にも参ってしまったが、福祉医療のお陰で、治療費や検査費、薬代、救急車代、入院費などが無料になり、経済的心配は軽減され、心配事が一つ減るだけでも本当にありがたかったそうだ。私は、今元気な自分があるのは、福祉医療のお陰だと感謝している。
　なぜ、医療費が無料になるのか調べてみると、私や弟が病院へ行くと、健康保険証と一緒にピンク色の福祉医療の紙を受付に提出している。この福祉医療制度のお陰で、群馬県では、高校卒業までの子供は医療費が無料になる。高齢者の医療費の一部負担なども福祉医療の代表例だ。この福祉医療制度は、国民の税金によって賄われている。みんなが納めた税金を、相互扶助の考えを元に、必要としている人に必要としている時に、 平等に、とても素晴らしい仕組みだと思う。子供や老人の病気やケガは待ったなし、その時に、医療費の心配が軽減し、治療に専念できるのは本当にありがたいことだと思う。日本では当たり前のように受けることのできる税金の恩恵だが、外国では、救急車も有料、治療費は高額で、治療を受けたくても受けられない人達が沢山いる国もあるそうだ。それは、貧富の差で、助かる命も助からないこともあるということに他ならない。もし、多くの国民が納税を怠り、税金を無駄遣いし、大切な税金の使い道を間違えたら、日本でも起こり得るかもしれないと思うと深く考えさせられる。
　納税は国民の義務である。今回、税金について学んでみると、税金は私達の生活に広く活かされていることがわかった。医療費に限らず、毎日学校に通って勉強できるのも、老後も安心して暮らせるのも、介護が必要な時、少ない負担で介護サービスが受けられるのも、街がゴミで溢れず清潔に保たれているのも、安全な道路や水道が整備されているのも、警察や消防などに私達の生命や身体・財産が守られているのも、もしもの時に災害復旧や復興できるのも、他にも様々なことに税金が活かされているからこそ、私達は健康で安全で安心した生活を営むことができるのである。
　人は一人では生きていけない。私は、税金の相互扶助の精神は、税金を通しお互いを思いやり支え合う大切な心だと思う。未来へ向かって持続可能な制度にするために、税金の使い道をよく考え、有効活用することが重要だと考える。私も将来社会へ出て納税する立場に立った時、しっかりと働き、きちんと税金を納め、未来の日本を思いやり支え合いの心溢れる素敵な社会にするために貢献したい。