私の姉は起立性調節障害という病気をもっています。朝起きるのがつらく、急に立ち上がるとめまいがしてしまう姉を見ていて、大変そうだなと思っていました。でも、ある日病院で大量の薬をもらってきていて、治せる薬があってよかったと思いました。それと同時に、治すためには薬を買うたくさんのお金が必要だから、病気をもっている人は大変だなと思いました。そのとき母が「薬代がほとんどかからなくて助かるね。」と言ったのを聞いて、私は初めて「税金」が、困っている人を支えるための大切な仕組みだと気づきました。
　調べてみると、群馬県では18歳未満のこどもの医療費を支援してくれる制度があることが分かりました。病院に行ったときの診察代や薬代が無料か、とても少ない金額で済むのです。そして、そのお金が私が普段あまり意識していない「税金」からでているということも分かりました。私は、税金と聞くと大人がたくさん払わされているものだと思っていました。でも、実際には困っている人を支えるとても大切な制度なんだなと感じました。
　姉が大量に薬をもらった日から1年がたち、毎月1ヵ月分の薬をもらって毎日飲んでいる今、 自分で早起きして予習をするほどに良くなりました。どんどん元気になって朝から元気に学校に行く姉を見て、見えないところで支えてくれている人達に本当にありがとうと言いたくなりました。
　このように、税金はただのお金ではなく、「誰かを助ける思いやり」だと思います。私は姉の病気を通してそれを実感しました。私はまだ子供で、今税金を払うことはありません。でも、将来大人になったときには、ちゃんと税金を納めて、今度は誰かを支える一人になりたいです。そして、私と同じように支えられた経験をもつ人が、また誰かを支えていくという優しさのじゅん環がうまれていったら、もっとすてきな世の中になると思います。困っている人がちゃんと助けられる、そんな優しい社会が税金でずっと続いてほしいと思います。