「税金って、結局どんなものなの！？」
これは、今回税の作文を書くにあたり、私が税金について調べた末感じた疑問だ。国税庁や財務省のサイトなどを使って調べてみると、税金は種類が多く、更に仕組みは複雑で難しく、正直よくわからないと感じた。同時に、自分の税金に対する知識の浅さにも気づかされた。
　そんな私でもはっきりわかるのは、「税金は社会のために使われている」ということだ。しかし、税金の話は難しい。それに、種類や使い道が多いのにそれが見えにくかったり、ニュースで不適切な使い方の問題を聞いたりすると、「本当に必要なのだろうか？」という疑問を抱いてしまう。だから私は、「税の見える化」と「学ぶ場の充実」をさせることが重要だと考える。
　もちろん、既に取り組みは行われている。納税通知書に使い道を記載して配布したり、財務省などのサイトで解説やクイズが掲載されていたり、税理士などが出前授業を開催して解説してくれたりする。しかし、税の知識が少ないと通知書の内容は理解しにくかったり、サイトはそもそも存在に気付きにくかったり、出前授業は機会が少なかったりと課題も多い。
　そこで私は、この二つの取り組みを提案したい。
　一つ目は、「税金使い道シミュレーションゲーム」の導入だ。 プレイヤーは税金を予算として受け取り自分で使い道を考え、よりよい社会を作るゲームだ。このゲームで、税金がどんなものに使われているのかだったり、税金の配分のバランスだったりが分かって税金について楽しく学べる。選挙の投票の判断にも使えるだろう。
　二つ目は「中高生向けの税金ニュース」だ。LINEやInstagramなど、若者が日常的に使うメディアを利用して税金の解説や仕組みを紹介する。気軽に学ぶことができるうえ、流し見するだけでも税に対する関心が高まって自然と意識が芽生えるはずだ。それに、若い時から関心をもつことで選挙への意識も高まり、選挙へ行く人が増え、よりよい社会が生まれていくと思う。
　これらにはお金も手間もかかるので、優先順位としては低い、と考える人もいるだろう。しかし、これらを実践することで得られる「税への信頼感が高まる」という社会的な利益は、私たちにとって大きな価値があると思う。「見える化の努力」を怠れば、不信感や無関心などの思いが広がってしまうだろう。だからこそこの取り組みは必要なのだ。
　税金は、知る機会が少ないから疑問や問題が生まれ、時には私たちの不満になる。でも、知ることが簡単にできたなら、税の大切さに「納得」できて支え合える社会が生まれる。知識が信頼を生み、信頼がよりよい社会を生む。税金にとって大切なことはこれだと思う。