「今日の給食何かな？」登校前、授業中、休み時間。私はお腹がすく度にこう思う。そして、友達を誘って献立表を見に行くのが、私の学校生活の中のワンシーンである。私は給食が大好きだ。毎月、給食の献立表が配布されると、私はすぐに自分の好きな給食をチェックして二重丸をつける。今月も、毎月同様、20箇所ほど二重丸をつけていた。
　ある日のこと。私は、給食は税金で賄われているということを知った。とても驚いた。それまで私は、給食費は自分の家で払っていると思っていたからだ。「一体いつからだろう。」そう疑問を抱いた私は給食費について調べてみることにした。すると、私の住む中之条町では、今から約6年前に、幼稚園から中学校までの給食費無償化と食材費の補助が開始されたということが分かった。給食費無償化は全国でも行われていて、小学校では、2026年4月から、全国一律で実施されることが決定したそうだ。また、中学校でも、ゆくゆく実施していくらしい。現在、 日本では米不足による米価格の高騰や食材の物価高などの問題が発生しており、経済状況が大変になっている。そんな中でも、税金で賄われた給食を食べられるということは、ものすごく幸せで、ありがたいことなのだなと気づいた。だからこそ、毎日当たり前のように食べていた給食に感謝して、残さずに食べるようにしたいと思った。
　「なんで税金を払わなければいけないのだろう。」そう、税金に対して悪い印象を抱いている人は少なくはないだろう。私もお店で商品を買う時に、「ああ、消費税がなければ〇〇円以内で買えたのに。煩わしいなぁ。」と思うことがよくある。10円の商品を買えば1円、100円の商品を買えば10円の消費税がつく。でも、税金のありがたみを知った今、私の考えは全く違う。たったの1円、10円だけど、多くの人が払った税金が集まれば、どこかできっと誰かの役に立っている。私が、町の体育館で大好きなバスケットボールをしたり、図書館で自由に本を借りたりすることができるのも、全て税金のおかげである。他にも、学校で使う教科書や医療費など、税金で支えられているものは数えきれないくらいにある。そう思うと、税金は私達の生活の中で、必要不可欠なものではないだろうか。
　納税は日本国憲法の三大義務である。義務というとどうしても強制的な印象を受けてしまう。しかし、納税をすることで、誰かを笑顔にしたり、生活を豊かにしたりすることができる。あなたが払っているその税金は、ただの負担だけではない。誰かに笑顔を与えるサービスである。だから、これからは、“税金をただ払う”のではなく、“誰かの役に立ちたい”という気持ちで、私も税金を払っていきたいと思う。